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もったいないとブックカバー

床革でつくったブックカバー。

キチジツの看板商品「Paka-pen」を作る際、同じ大きさの漉き床がたくさんでます。
Paka-penにはミネルバリスシオというイタリア産の革をつかっているのですが、これが床面まで美しく丁寧に作られた革なのです。
微妙な色むらと光沢感があり銀面とはまた違った魅力をもっています。
そのまま捨ててしまうには忍びなく、ついついストックしてしまいます。

ある程度たまってくると、その床革を接ぎ合せてブックカバーをつくります。

適度な厚みで床革ならではのしなやかさと手触り。
軽くて滑りにくく、ブックカバーにはばっちりです。

工房には他にも「ついもったいなくて」や「なんかいい」で取っておいたものが、素材やジャンルごとに分類されてたくさん保管されています。
革や金属の端材はもちろん、骨董市で集めた取っ手、分解した機械の部品、ネジ、いい紙 etc.etc…
古いものは小学校時代から蒐集してきたいろいろな「いいもの」です。
あたらしく必要な工具があるときも、大抵あるものを組み合わせて作り出せるほどです。

近頃、集積されたたくさんのものが新しい結びつきを生み出し、ひとつひとつの知識が膨大に結びついてひとつの体系ができるように、あたらしい意味を持ち始めた感触があります。
その集積のドリップが、キチジツのものづくりなのだと思います。

そんな言い訳をしつつ、今日もまた「いいもの」を蓄積していきます。